第98回AAP
報告者
高野清史、岡田素平太

去る9月29日から10月2日カリフォルニア州、ロサンジェルス・コンベンションセンターにて、第98回アメリカ歯周病学会年次大会が、日本歯周病学会との共催で盛大に開催された。
 9月29日午前のPan-Asian Symposiumとして、アジア代表の先生方が講演され、日本からは、林美穂先生が、咬合と歯周病について講演された。同時に行われていた、ワークショップでは、ピエゾと重度の歯周病のインプラントにおけるトリートメントプランが注目を浴びていた。午後のCorporate Forum、ここで自分が注目したのは、Bio Horizonsの講演をしたSonia Leziyで、審美インプラント治療のプロトコールをわかり易く講演された。これから注目していきたい演者の1人である。また、株式会社モリタでは、山本敦彦先生、吉野敏明先生、宮本泰和先生らが講演され多くの日本人が聴講していた。
 9月30日恒例のモーニングセッションにて、モーニング バードという業者講演があり、朝食を無料で頂きながら著名な先生の講演を聴講した。現在、日本で未認可ではあるがMucograftやGEM21の話を、PRDにも著明なZadeh先生から、適応症と臨床例などを聴講した。その後、いよいよ本大会の幕開けである。General session1は、Regeneration of the Periodontal lesion in Clinical Therapy Todayというタイトルで、Cortellini、Myron Nevins、Paul S RosenらPRDでお馴染みの豪華なスピーカーで始められた。いかに、今、再生療法を用いて歯を残すかが、最重要のトピックスになってきている。また、午前中のInnovations in Periodonticsでは、Monish Bholaによる、ガミースマイルに対するポジション移動による外科術式が注目を浴びていた。日本からは、石川知弘先生、渡辺隆史先生、猪子光晴先生らが講演された。また、午後のパラレルセッションでは、昨日から興味を持った、Sonia Leziyの理想的な審美部位でのインプラントのプロビショナルの作製及び形態について、詳しくわかりやすい講演されていたのが印象的であった。また、午後のセッションでは歯周疾患に対するレーザー応用について、和泉雄一先生らが講演された。
 10月1日、モーニングセッションは、Maurice A Salamaの講演を目指し7時に会場に着くと、席が1つも空いていない立ち見の状態であった。そこにはPRD以上の驚きがあり、人気度がうかがわれた。午前中はグロスファクターの話などでメイン会場は盛り上がってていた。午後はインプラント周囲炎や重度歯周炎に罹患した天然歯のマネージメント、今日から未来への成功への戦略など、とにかくどれを見たらいいか迷うほどの内容で会場の移動がとにかく忙しかった。
 10月2日最終日は、Regeneration/ Tissue engineeringのオンパレード。特にEMDの10年以上経過症例などから、長期安定性が見込めること、また、インプラント治療と再生療法の組み合わせによって、天然歯とインプラントの共存が患者に福音をもたらすことが多くのスピーカーから発信されていた。それもインプラントの長期予後不良が数多く報告されるにいたった現在、当然のことであるが、口腔内の衛生状態・メインテナンスなど重要性が増していると言える。インプラント周囲炎に対するアプローチも従来法から、Er:YAGレーザーの応用と幅広い報告があり、聴衆の興味をわしづかみしていた。新潟大奥田先生の細胞膜シート、山本敦彦先生のEr:YAGレーザーのインプラント周囲炎に対する予知性には大変興味深いものがあった。最後のゼネラルセッションでは、25年間の歯周形成外科手術についての総括がされ、角化歯肉や軟組織移植により組織を安定させることが、審美的に良好な結果をもたらすということで、盛会のうちの終了した。
 夜は、日本臨床歯周病学会のパーティーやモリタ主催のSamurai nightなど日本から出席した先生や米国在住の日本人歯科医師などと大いに懇親を深め、楽しい一夜であった。
 2014年はAAP100周年記念大会がサンフランシスコで日本歯周病学会/日本臨床歯周病学会との共催で開催される。会員の先生方もぜひ参加や発表されてみてはどうだろうか...

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